2013年1月6日日曜日

シグマDP Merrillシリーズの自動露出を褒める

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あまり話題にならないようだけれど、シグマDP Merrillシリーズの自動露出やオートホワイトバランスは、通常の状況下ではとても正確に動いているようだ。これは地味だけれど重要な性能の一つだと思う。少なくても僕はこの点でこのカメラに不満を感じたことはない。今日はその話を少し。

以前キヤノンのデジタル一眼レフを毎日のように使っていた時は、自動露出で計測すると少し暗くなる傾向があった。何台か取っ替え引っ替え試してみたら、全てその傾向があったので、これはキヤノンの癖なんだろうと思う。だからキヤノンのカメラを使う時は露出計を手放せなかった。

但しこれはキヤノンのカメラが悪いということではない。一台一台バラバラではなく全てにその傾向があるのならそれは癖である。どんなカメラにも何らかの癖はあるものである。ユーザーがそうした癖を把握していればそれで済む問題であり、全てが丸く収まった完璧なカメラなんてまだこの星に存在しないと思っていた方がよいのである。

シグマDP Merrillシリーズの自動露出の特徴はとても素直であるということだと思う。例えば光の強く当たった明るい被写体を画面一杯に入れると、カメラの自動露出はそれは明るすぎるので少し暗めに計測する。 しかし、最近のインテリジェントな自動露出というものは、それは元々明るいものなのだから、明るく計測しなければならないということでわざと明るく写してしまう。僕はこういうのを余計なお節介と思っている。

自動露出の基本的な仕組みは、画面上の明るさを中間のグレーにする値を求めることである。大メーカーのカタログなどを見ているとご大層なことを書いているけれど、原則はシンプルである。黒と白が半分ずつの画面なら両者を足して2で割るのが自動露出だ。この原則が分かっていて且つ体で覚えていると、最近のインテリジェントな自動露出が面倒で仕方がない。何せ白と黒が半分ずつの画面なのに、わざと黒寄りや白寄りの明るさで写そうとするのである。

原則が身についていると露出補正なども上手く使いこなせるようになる。デジタルカメラだとその結果がすぐに確認できるのですぐに上達する。但し、そのためにはカメラの自動露出の癖を把握していなけれならない。カメラの当てにならないインテリジェントな性能よりも、自分の頭がインテリジェントになる方がずっと使いよい。何よりも気分がよい。

DP Merrillシリーズの自動露出がほぼ正確な印象を与えるのは、無駄なインテリジェント機能があまり効いていなくて、自動露出の原則に沿ったシンプルな値を出してくるからではないかと思っている。僕は今のところDP Merrillシリーズで町撮りをしていて露出計を持ってきた方がよかったなぁなどと思ったことはない。


撮影地:奈良市
Sigma DP2 Merrill
Sigma Photo Pro



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